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黒白フィルムのダークレス現像キットをやってみた。
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富士フィルムより市販されている「黒白フィルム現像器キット ダークレス」は、モノクロ現像専用ではあるものの暗室不要という手軽さと、1000円弱という価格がウリのお手軽自家現像キットです。デジカメ時代を迎え、フィルム現像価格も上昇し始めたこのご時世・・・コストダウンと趣味性とを両立できるダークレス現像は、案外時代にマッチしたものなのかも知れません。
ネットでの同製品の評判を見ると「現像ムラが多い」「うまくいかない」といったものを散見しますが、35mmフィルムに限ってですが(そもそも35mm用です。過去に16mmフィルム現像を試みて大失敗しました)失敗例は今の所ありません。そんな難しいものなのかな・・・?と思い現像プロセスを検証し、「ひょっとしてここが成否を分けているのかも?」と思える個所が多少ありましたので、現像方法について簡単にご紹介していこうと思います。
【注意】この記事はダークレス現像使用時の全ての注意事項を網羅しているものではなく、あくまで説明書のサポート的内容として作成されています。ご使用の際は必ず説明書をお読みになられるようお願いします。

ダークレス現像キットで使用する薬品は〔現像液〕〔定着液〕の2種のみです。薬品はガラス製アンプルに入っています。
ここで第一のポイントです。現像液の温度を20〜25度に保つ必要があるのですが、説明書にあるように容器をお湯や冷水に浸して温度調整していては(いちいち水やお湯を用意したりして)時間も手間も掛かります。そこで、室温を大体20〜25度に保ち、そこに現像液アンプルを置いておく事で事前に温度を合わせてしまいましょう。この方法だと、現像タンクごと確実に温度調整ができるのでお勧めです。
温度調整がなんとなく終わったら、現像液を現像タンクに、定着液を適当なフィルムケースに入れて準備しましょう。ガラスアンプルは付属のアンプルカッターを被せて蓋を折れば開封できますが、この時にガラス片が飛び散りますので紙箱かトレイなどの上で折ると安全です。
※まめちしき※ 室温は、天井と床とでかなり変わってきます。部屋の空気を扇風機等で上下に循環させるか、作業する机やテーブルの上に温度計を置いて室温調整の基準とするかすれば、かなり確実な温度調整が可能となります。

パトローネに付属のハンドルを装着し、現像タンクに入れれば現像作業開始です。 ここでハンドルを一定の手順で回す必要があります。説明書には「3秒間に10回以上ハンドルを回せるように練習しよう」と記載されていますが、3秒/10回という数字はどうも中途半端です。しかも、時計を睨みつつ現像時間をカウントしながらの作業ですので、秒単位で割れる回転数でないとリズミカルな作業(笑)は望めません。そこで最小公倍数でもある「1秒当り4回転、3秒で12回転」にて現像を行ってみると、時間のカウントも簡単にでき、うまくいきました。 (お好み焼きやケーキ等を作る際の攪拌よりも遥かに楽です)
現像時のハンドル回転は、時計回りに「秒間4回転で3秒(計12回)」回転→反時計回りに「若干ゆっくり回し、抵抗感が増したら停止」→また時計回り・・・の繰り返しを2分半行えばOKです。この時に2〜3分弱余計に回せば増感(露出不足のフィルムを救済する作業)も可能です。

次のポイントは、現像から定着への流れです。 説明書にも「操作は素早く」と明記されていますので、素早く行う必要があります。 この際に行う操作は以下の通り。
1: パトローネを現像タンクから抜く 2: 現像タンクから現像液を捨てる 3: パトローネ内の現像液を水切りする 4: 現像タンクに定着液を入れる 5: パトローネを再度現像タンクに入れる
この内〔2〕〔3〕に関しては大量のティッシュを用意しておき、そこを廃液捨て場兼パトローネ水切り場にすればOKです。パトローネの水切りは、大量のティッシュを敷いた上でトントン叩くように行えば簡単です。パトローネが現像タンクから抜けない場合もありますので、傍にラジオペンチ等を準備しておき、ハンドルを外してフィルム軸を掴み、現像タンクから引き抜いてあげましょう(画像)。
定着作業は、現像の時と同じ要領でハンドルを回転させ4分間行います。定着不十分の場合は再定着を行う事もできます。

定着が完了したらフィルムを取り出し、流水で30分ほど洗浄します。 フィルムが過度に丸まらないよう両端に洗濯ばさみ等の重りを付け、(汚くなければ)洗面器でも何でも結構なので水を満たし、フィルムを漬け込みます。水を循環させる必要があるので、フィルムが流れない程度に蛇口からチロチロ流水させてやりましょう。この時にフィルムの撮影面がなるべくフィルムや容器に接触しないよう注意しましょう。接触さえしなければ、フィルムが多少丸まっても関係ありません。
洗浄が終わったら水滴を(糸クズが付かない)ガーゼ等でやさしく拭き取り、あとは室内の日陰で干してあげるだけです。 以上でダークレス現像の作業は終了となります。

ダークレス現像を終えたネガは、普通のネガと同じようにスキャンしてデジタル画像として用いたり、プリントアウトしたりして楽しめます。現像作業自体は慣れれば非常に簡単で、さほど時間も要しません。
こんな感覚、「勝手に映像をでっち上げる」デジカメでは絶対に味わえませんね・・・ ラボごっこをやっているような気分にもなれるので、現像プロセスも単純に楽しめます。
この秋は、お手軽自家現像のモノクロ写真ワールドにハマってしまいそうです♪ 予想以上に鮮明なので、クラカメとの相性もバッチリです。
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リコー オートショット修理戦記【完結編:唸れゼンマイ!一杯のかけそば編】
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【前回までのあらすじ】 ゼンマイ故障や欠品といった壁を越え、自作フィルム圧板を装備して復活を果たした・・・かに思えた1960年代のゼンマイ駆動カメラことリコー・オートショット。しかし、その独創的なメカニズムやパーツ構成は絶妙なバランスにて成り立っており、残念ながら自作圧板はうまく機能してくれません。 圧板の資料も無く・・・悩みつつも復讐を誓う管理人でしたが?
リコー オートショット修理戦記【前編】 (←CLICK!) リコー オートショット修理戦記【中編】 (←CLICK!) リコー オートショット修理戦記【後編】 (←CLICK!)

ミノルタa7000のフィルム圧板をベースに、兄弟機であるオートハーフを模して改造圧板を製作してみたのですが、フィルムのパーフォレーション(穴)と歯車とが上手く噛み合ってくれません。何度か撮影している内に、フィルムがゼンマイで無理矢理引っ張られて破れてしまいました。
オートハーフの圧板は単なる四角い板なのですが、オートショットの圧板には何か工夫がなされているのかも知れません。しかしながら、それを立証する資料は見つからずじまいでした。こうなったら、別のオートショットを探して確かめるしかありません・・・しかし、そう多くの個体が流通している機種でもありませんので、時間だけが無駄に流れていったのです。

そんなある日、同系列機種である「リコー ハイカラー35S」と出会いました。 勿論、真っ先に圧板の有無を確認すると・・・付いていました。そして、私の改造圧板に足りなかった要素も一瞬にして判明したのです!
この個体はシャッター不動・巻上げ不可のジャンクで入手したものなのですが、購入した骨董屋さんでアイスコーヒーを飲みながらガチャガチャ弄っている内に息を吹き返しました。早速持って帰って電池を入れてみると、シャッター速度優先EEも正常に動いてくれます。レンズとゼンマイユニットの汚れを落とし、モルトを張り替えてハイカラー35Sの復活作業はあっけなく完了。

ハイカラー35Sの圧板です。 パーフォレーションと噛み合うギアがある位置にギア突起のための逃げがありました!これはオートハーフの圧板には無かったものです。ダミーフィルムを装填して連写すると、「チャ!ウィーン」といった具合に快調な作動を見せてくれました。
試しにオートショットに装着して同様に連写すると、やはり快調に作動してくれました。しかも、改造圧板の時と違い動作が極めてスムーズです。これはやはり、改造圧板に問題があったようです。

2枚の圧板を並べてみました。 (上/改造圧板 下/ハイカラー35S圧板)
ギア突起の逃げのみならず、寸法も若干ながら改善の余地がありそうです。 折を見て再加工します。
しかし今は、2台で純正圧板を共有して使っていた方がトラブル発生の可能性も少なそうです。2台のゼンマイカメラで1枚の圧板を共有するというのもシュールな使い方ではあるのですが、同時出撃する事も無さそうなので当面この方法で使っていきます。 35mmゼンマイ兄弟、ここに誕生です(笑)。

若干苦戦しましたが、遂に待望のオートショットが完全復活を果たしました。 しかも、ハイカラー35Sという愉快な弟分まで加わって楽しさ倍増です!
ちょっとツァイス・ヴェラ似(?)でシンプルな機能美を誇るオートショットに対し、マニュアルモード/シャッター速度優先EEにセルフタイマー、CdS露出計と余剰装備が満載のハイカラー35S。どちらも発売当時のリコーらしさを全身で体現しており、素晴らしく魅力的な機種です。
可愛くてメカニカルな、そしてちょっぴり本気の撮影もできる35mmゼンマイカメラ。 今秋は、リコー(ステキーとかS3とか)の秋になりそうです。
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