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    キャノン EX−AUTO【概要と特徴】


    一眼レフカメラは、その誕生以来いつの時代も憧れの対象であり、カメラの王者と呼ぶべき存在であり続けています。そして、複雑で高度なメカニズムを持ち高価な一眼レフを身近な存在にしてくれるのが普及機、いわゆる安価な機種の存在なのです。
    殆ど全てのメーカーが普及型一眼レフ機を擁する中、キャノンも60年代末に大衆向けの安価な一眼レフ「EX−EE」を発売します。そして1972年3月、そのEX−EEの改良型である「EX−AUTO」(定価48,500円)が登場し、レンジファインダー機「キャノネット」で既に大きな成功を収めていた高性能大衆カメラ路線にてヒットを狙いました。
    が、EX−AUTOはそこそこ売れたのみで時代の徒花として消えてゆきました・・・・
    それには大きな理由がありました。

    EX−AUTOは、良くも悪くも独自性が強過ぎたのです。

    EX−AUTOは一見すると普通のキャノン一眼レフですが、コストダウンと操作の簡易化を図ってか、大胆な設計が随所に見られます。



    EX−AUTOの軍艦部です。
    普及機の宿命か、シャッター速度は最速1/500秒です。基本的にシャッター速度優先EEで使う事を前提としたビギナー向け機種ですので、ミラーアップやプレビュー(絞込み)機構の類は全く装備されていません。

    シャッター速度優先EEとマニュアル絞りの切り替えは、巻き戻しクランク根元のダイヤルにて行います。[EE]位置でEE機構が作動し、[OFF]で電源が切れます。マニュアル絞りモードはf1.8〜f16の範囲で無段階設定が可能で、電池が無くとも作動します。但し、マニュアル絞りモード時はTTL露出計が作動しませんので、完全マニュアル操作となります。



    撮影モード切替/絞り調整ダイヤルです。
    マニュアル絞りモードの際は、ファインダー内指針で絞り値を確認しながら無段階に設定できます。しかし、シャッター速度を確認するためには一旦ファインダーから目を離す必要があり、余り良好な操作性とはいえません。

    シャッター速度優先EE時は、選択したシャッター速度に応じて自動的に選択された絞り値がファインダー内に指針表示されます。測光方法はTTL式中央測光で、この時代としては水準レベルのものです。



    同社のレンジファインダー機に採用され好評だったフィルム装填補助メカ「QL(Quick-Loading)機構」も、簡易な操作性が求められる普及機らしく採用されています。フィルム先端部をカメラ右側の赤い印に合わせて蓋を閉め、空シャッターを何度か切るだけでフィルム装填が完了する便利な機構です。



    一眼レフの要といえるレンズはというと・・・何と前群のみが独自規格のスクリューマウントで交換可能となっており、他の部分は全て固定式です。望遠/広角レンズがオプション販売されていましたが、この辺りはコストダウンの弊害というべきでしょう。先代EX−EEだと望遠/広角レンズ交換時にf値を切替える必要があったのですが、EX−AUTOではマウント内壁に突出した爪でレンズの種類を検知して自動的にf値が切り替わります。このレンズは、前群込みで4群6枚の構成となっています。

    電池はH−D水銀電池対応となっており、現在発売されている同一寸法・電圧の代替電池でそのまま代用可能です。




    そしてEX−AUTO最大の驚異といえば、異常なまでに明るいファインダーです。
    これは、通常の一眼レフ機なら画面全体で行うピント調整を画面中央部のみで行い、残りの画面に関しては素通りで被写体が見える構造(全面空中像)によるもので、下手なレンジファインダー機顔負けの素晴らしいファインダーの写りは「最高」の一言に尽きます。

    画像ではその凄さが伝わらず残念ですが、このファインダーは必見です。



    キャノンの黒歴史とヤシカの黒歴史を並べてみました(笑)。
    この記事を書いている時点では、EX−AUTOの実写はまだ行っていませんが、ヤシカペンタマチック2が意外なまでの高い実力を見せてくれたように、予想外の番狂わせが起きそうな予感がします。

    ともあれ、EX−AUTOのファインダーを一度覗いてみて下さい!
    液晶ビューファインダーが暫く正視できなくなる事請け合いです。



    テーマ:★カメラ&レンズ・機材 - ジャンル:写真

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    この記事に対するコメント

    私がカメラに興味を持った頃のキヤノンといえばF-1かFTbで、『本体はチョット安くて、交換レンも一部分(前群)だけ交換するので安い機種が昔あったけど、売れなくて今はなくなった』、という様な話を聞いた記憶があります、多分それがEX-AUTOだったんですね。 これも今なら、『面白そう』と言えるカメラですね、実写を拝見できたらと思います。 しかし 【黒歴史】ですか〜、思わずプッとなってしまいました。
    FTb使いの知人は、QL機構は長尺フィルムのリーダー部分の整形が不要で、切りっぱなしでもそのまま巻き込めるのが便利だと言ってました、でもその機構分チョットだけボディが大きくなる?。
    2008/02/14  URL COMMENT:maimai   [EDIT]


    亀レスですみません(汗)。
    EX-AUTO、どうやら知名度は半端にあったようです。しかし実態を知る人は少ないようで・・・入手したお店でも謎のカメラ扱いだったのです。しかし、委託で出していたマニア、いや「博士」の方の情報及び資料提供により詳細のデータが判明し、ファインダーが綺麗だった事もあり興味が湧いて持ち帰りました。プライベートの都合上更新が追いついてませんが、折を見てテスト撮影します。
    (ちなみに今はプチ帰省中です)


    余談1:GER
    フジカデートのジャンク基板と合体し、マニュアルモードでも撮影を可能にする改造を実行中です。あと、GERのフラッシュ等操作の説明書コピーを富士フィルム様より頂いたので、近日中に紹介記事にてその内容を追記します。

    余談2:実家に眠る父親のペンタSP
    父の青春の宝であるSP・・・譲ってもらえそうにないのでES2を購入した私ですが、どうやら父はリタイア後に写真趣味を再開するらしいので、親孝行という事でレンズのカビ除去及び露出計修理を近日中に行う予定です。リンク先ブログの方々もペンタ愛用率が高い上に彼女も父も元ペンタ使いな私、ペンタックスに囲まれた「すきもの屋」もいよいよペンタックス参戦か?

    余談3:HOLGA改、進化
    ぼちぼち試作を進めているHOLGA改34mmスクエアフォーマット仕様ですが、いよいよ第二段階へと進化します。
    「そのレンズ付けるかよ!」と呆れる事必至の変態カメラ誕生にご期待下さい!

    余談4:究極のエレクトロ35、爆誕?
    maimaiさんならご存知の「あの機能」がどうやら日の目を見そうです。来月公開に向けて試験中!
    2008/02/17  URL COMMENT:ferdi   [EDIT]


    すみません、拍手の欄に今気付きました。

    「すきもの屋にCANON無し」という暗黙の戒律(笑)を敢えて破りました。名機CANON-Pと並べても遜色ないファインダーは、不細工なデザインや得体の知れないレンズ交換システムを補って余りある魅力を持っていますよ。

    そうそう、キ○ムラで何か買いました???
    せっかくなのでIOSに別マウントのレンズを付けて遊んでみてはどうですか(付くのか)?

    どうやら外れ玉っぽいM42ヤシノンやペトリマウントレンズ等々、Kさんに被虐の喜びを与えてくれそうなレンズがタンマリあるのでお貸ししますよ〜。
    2008/02/17  URL COMMENT:ferdi>IOSのKさん   [EDIT]


    予告満載で、これから拝見できるのが楽しみですね、すごい!!。
    ジト〜ッと更新をお待ちします。
    2008/02/17  URL COMMENT:maimai   [EDIT]


    速攻コメント!!!有難うございます・・・

    最近は下痢ピーにやられたり転職前とかいろいろで、どうも更新が安定せず申し訳ないです。ネタバレするとGERとHOLGAの作業は終わっています・・・・・
    (病気の時は暖かい部屋でクラカメ分解!)
    2008/02/17  URL COMMENT:ferdi>maimaiさん   [EDIT]


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